2025.07.02
意外と多い鎖骨の脱臼…整骨院にお任せください
ハーモニー仙川中央整骨院です!
今回は「肩鎖関節脱臼(けんさかんせつだっきゅう)」についてお話ししていきます。
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症状の概要
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肩鎖関節脱臼とは、肩の先端にある「鎖骨」と「肩甲骨」の一部である「肩峰(けんぽう)」をつないでいる**肩鎖関節が、外れてしまう(脱臼する)**ケガです。この関節は靭帯によって強く支えられていますが、強い衝撃が加わると靭帯が損傷し、関節がずれてしまいます。
具体的には、
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肩の先端に強い痛みがある
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肩や鎖骨のあたりが腫れている、内出血がある
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鎖骨の端が飛び出ている、あるいは変形しているように見える
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腕を上げることができない、または動かすと激しい痛みがある
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患部を押すと強い痛みがある
といった症状が挙げられます。症状の程度は、靭帯の損傷具合によって軽度から重度まで様々です。
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症状の原因
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肩鎖関節脱臼の主な原因は、肩への直接的な強い衝撃です。
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転倒して肩を直接強打する(特に地面に手をつかずに肩から落ちる場合)
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スポーツ中の衝突(ラグビー、サッカー、柔道など)
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交通事故による外傷
などが考えられます。
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症状の治療法
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肩鎖関節脱臼の治療法として、当院では以下のような方法を用いて症状の改善を目指します。
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安静・固定
まずは、脱臼した関節を安静に保ち、これ以上ずれないように適切な方法で固定することが非常に重要です。三角巾や専用のバンドを用いて、鎖骨と肩甲骨の位置を整え、靭帯の回復を促します。
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電気治療
電気治療は、痛みや炎症を軽減し、患部の回復を促進するために用いられます。 ハイボルテージ治療は、高電圧の電気を用いた治療法で、強い痛みに対して即効性が期待できます。炎症を抑え、痛みを和らげる効果が期待できます。 立体動態波治療は、深部の筋肉まで刺激する治療法で、肩周りの筋肉の痛みや緊張を和らげる効果が期待できます。
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テーピング療法
患部を固定するだけでなく、肩鎖関節をサポートし、安定性を高めるためにテーピングを行います。
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手技療法
痛みが落ち着いてきたら、肩周りの筋肉の緊張を和らげ、血行を促進することで、回復を助けます。また、肩甲骨や胸郭の動きを整え、肩全体のバランスを改善することも重要です。
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運動療法
痛みが軽減し、固定が外れてきたら、肩関節の可動域を回復させるストレッチや、肩周りの筋力トレーニングを行います。特に、肩の安定性を高めるための筋肉を強化し、再発を予防する運動指導を段階的に進めます。
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改善事例
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症例:
20代男性。 サイクリング中に転倒し、アスファルトに肩から激しく着地。直後から肩の先端に強い痛みがあり、腕を少し動かすだけでも激痛が走り、腕を挙げることが全くできない状態でした。
改善例:
問診と検査の結果、肩鎖関節脱臼(中程度)と診断しました。
来院後すぐに、患部を安定させるための固定具を装着し、ハイボルテージ治療で患部の強い炎症と痛みを速やかに抑えました。 数日間の安静と固定後、痛みが落ち着いてきた段階で、立体動態波治療を併用しながら、手技療法で肩周りの筋肉の緊張を緩め、血行を促進。並行して、固定具で保護された状態でも行える軽い運動療法から開始しました。 固定が外れた後も、肩鎖関節の安定性を高めるための筋力トレーニングや、肩の可動域を広げるストレッチなどの運動療法を段階的に指導。日常生活での肩への負担を減らすための動作指導も行い、スポーツ復帰に向けたリハビリを進めました。
その結果、肩の痛みは消失し、腕をスムーズに上げられるようになり、サイクリングにも問題なく復帰することができました。
肩鎖関節脱臼は、適切な初期対応と治療が非常に重要です。放置すると、痛みが慢性化したり、肩の機能が低下する可能性があります。 もし、転倒などで肩を強打し、痛みや変形を感じたら、一人で悩まずにハーモニー仙川中央整骨院にご相談ください。
副院長 板倉 基二