2025.04.15
【徹底解説】急な腰の痛み(ギックリ腰)の原因、症状、応急処置、治療法、予防策
「グキッ!」と電撃のような痛みが走り、身動きが取れない…
これは、多くの人が経験する急性腰痛、いわゆるギックリ腰の典型的な症状です。突然の激しい痛みは、日常生活に大きな支障をきたし、不安を感じる方も少なくありません。
本記事では、この急な腰の痛み(ギックリ腰)について、その原因、具体的な症状、発症直後の適切な応急処置、整骨院での専門的な治療法、そして再発を防ぐための予防策までを詳しく解説します。
1. 急な腰の痛み(ギックリ腰)の原因
ギックリ腰は、一つの明確な原因で起こるわけではなく、様々な要因が複合的に関与して発症することが多いとされています。主な原因としては以下のものが挙げられます。
- 筋肉や靭帯の損傷(捻挫、肉離れ): 重い物を持ち上げた際や、不自然な体勢での動作、急な動作などにより、腰部の筋肉や靭帯が急激に引き伸ばされたり、部分的に断裂したりすることがあります。
- 椎間関節の捻挫: 背骨の椎骨と椎骨の間にある小さな関節(椎間関節)が、急な動きや姿勢の変化によって捻挫を起こすことがあります。
- 椎間板の問題: 椎間板ヘルニアの手前のような状態や、軽度の椎間板の損傷が、急な腰痛を引き起こすことがあります。
- 不良姿勢の蓄積: 長時間のデスクワークや猫背など、日常的な不良姿勢が腰部に負担をかけ、わずかなきっかけで痛みを誘発することがあります。
- 運動不足や筋力低下: 腰周りの筋肉が弱いと、腰椎を十分に支えられず、些細な負荷でも痛めやすくなります。
- 疲労やストレス: 身体的・精神的な疲労やストレスが、筋肉の緊張を高め、痛みを引き起こしやすくすることがあります。
2. 急な腰の痛み(ギックリ腰)の症状
ギックリ腰の主な症状は、突然の激しい腰の痛みです。その他にも、以下のような症状が見られることがあります。
- 動作時の痛み: 前かがみ、立ち上がり、寝返りなど、体を動かす際に痛みが強くなる。
- 安静時の痛み: じっとしていてもズキズキとした痛みが続くことがある。
- 腰部の筋肉の痙攣(スパズム): 痛みをかばうために、腰周りの筋肉が硬く緊張することがある。
- 可動域の制限: 腰を曲げたり、伸ばしたり、回したりする動きが困難になる。
- 臀部や下肢への放散痛・痺れ: まれに、神経が圧迫されることで、お尻や太ももの裏、すねなどに痛みや痺れを感じることがある。
3. 発症直後の応急処置
ギックリ腰を発症した直後は、無理に動かずに安静にすることが重要です。以下の応急処置を試してみてください。
- 楽な姿勢で安静にする: 仰向けになり、膝の下にクッションなどを置いて膝を立てる姿勢や、横向きになり、膝の間にクッションを挟む姿勢が楽な場合があります。
- 冷却: 炎症を抑えるために、患部を冷やしてください。ビニール袋に氷と少量の水を入れ、タオルで包んで15~20分程度冷やします。
- 温熱療法(痛みが和らいできたら): 急な炎症が落ち着いてきたら、蒸しタオルなどで温めると、筋肉の緊張が和らぐことがあります。ただし、炎症が強い場合は冷却を優先してください。
- コルセットやサポーターの装着: 持っている場合は、腰部をサポートするコルセットやサポーターを装着することで、痛みの軽減や再発予防になることがあります。
- 無理な体勢や動作を避ける: 重い物を持ち上げたり、腰を捻ったりする動作は避けましょう。
4. 整骨院での専門的な治療法
整骨院では、急な腰の痛みに対して、手技療法を中心に様々なアプローチで治療を行います。
- 問診・検査: 痛みの状態や原因を詳しく把握するために、丁寧な問診と可動域検査などを行います。
- 手技療法: 筋肉の緊張を緩めるマッサージやストレッチ、関節の動きを改善する手技、患者様の状態に合わせた施術を行います。
- 物理療法: 電気療法(低周波、高周波など)、冷却療法などを組み合わせ、痛みの軽減や組織の修復を促します。
- 運動療法・リハビリテーション: 痛みが和らいできたら、腰周りの筋肉を強化するトレーニングや、正しい姿勢を維持するための指導を行います。
- 生活指導: 日常生活での注意点や、再発予防のためのアドバイスを行います。
5. 再発を防ぐための予防策
ギックリ腰は再発しやすいのが特徴です。日頃から以下の点に注意して、再発を予防しましょう。
- 正しい姿勢を心がける: 座る時も立つ時も、背筋を伸ばした正しい姿勢を意識しましょう。
- 適度な運動を習慣にする: ウォーキングやストレッチ、腰周りの筋力トレーニングなどを行いましょう。
- 重い物を持ち上げる際の注意: 膝を曲げて腰を落とし、物を体に近い位置で持つようにしましょう。
- 長時間同じ姿勢を続けない: デスクワークなど、長時間同じ姿勢が続く場合は、こまめに休憩を挟み、ストレッチを行いましょう。
- 疲労やストレスを溜めない: 十分な睡眠を取り、適度な休息やリフレッシュを心がけましょう。
- 身体の柔軟性を保つ: 定期的にストレッチを行い、関節や筋肉の柔軟性を維持しましょう。
まとめ
急な腰の痛み(ギックリ腰)は、日常生活に大きな支障をきたす辛い症状です。発症直後は無理せず安静にし、適切な応急処置を行うことが大切です。
整骨院では、専門的な知識と技術に基づいた施術で、痛みの緩和だけでなく、原因の根本的な改善と再発予防をサポートいたします。
もし、「急に腰が痛くなった」「以前にもギックリ腰を繰り返している」という方は、我慢せずに、お早めに当院にご相談ください。
副院長 板倉 基二