乳幼児の肘の脱臼(肘内障)

2024.04.24

乳幼児の肘の脱臼(肘内障)

小さいお子様が突然腕を痛がり始めた、手を上げようとしない…

といった場合は、子供特有の肘の脱臼(肘内障)を起こしている場合があります。

肘内障とは?

肘の関節には骨が抜けないようにする靭帯(輪状靭帯)があるのですが、
まだ体が未発達で、この靭帯にひっかかる「橈骨頭」が柔らかいため
腕を引っ張るなどした場合に、骨が抜けてしまう場合があります。

元々が未発達で緩い状態で抜けているので、
関節そのものの損傷を伴うことはまれで、
強い腫れなども出ることはあまりありません。

お子様の場合、自分の身体の状態について説明することが難しく、
肘の症状でも、手首や肩などの痛みとの区別が一見難しいこともあります。


肘内障の診断

肘内障自体は重大な損傷ではありませんが、
肘や腕、鎖骨などの打撲や骨折などとの鑑別が必要になります。
特に、一見肘内障のような症状でも、発生したタイミングの心当たりがわからない場合、
しっかりとした診察を行って、ケガの箇所を特定します。

肘内障の治療

肘内障は抜けた骨をもとに戻す(整復)ことができれば、
痛みや動きもすぐ元に戻ることが多く、
固定やその後の特別な治療を必要とすることはあまりありません。

それまで腕を動かさずに泣いていたお子様が、
整復後はケロっとバンザイをする、というのはよくあるケースです。

ただ、肘内障を起こすお子様は、肘が「抜けやすい」ことが多く、
ほとんどの場合成長に伴って解消されますが、
ある程度注意してあげる必要はあります。

整骨院では肘内障の整復が可能です。

平日夜や土日など、病院が開いていない時間でも対応できますので、
お子様の様子がおかしい、というときはお気軽にご相談ください!



副院長 板倉 基二